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179作品の頂点はどれ!? 福岡ゲームコンテスト「GFF AWARD 2016」レポート

ゲーム業界を代表する企業が集積する福岡は、全国の若手ゲームクリエイターたちにとってもゲーム開発の“聖地”となっています。そんな福岡で、去る3月19日、第9回福岡ゲームコンテスト「GFF AWARD 2016」が開催され、全国の若手クリエイターたちが、自身の渾身の作を引っさげて集結しました。

同コンテストを主催するのは、GFF・九州大学・福岡市からなる産学官連携組織「福岡ゲーム産業振興機構」。GFF(Game Factory’s Friendship)とは、株式会社レベルファイブをはじめ、株式会社サイバーコネクトツーや株式会社ガンバリオンなど福岡のゲーム産業をけん引する企業が集い結成した任意団体で、「GFF AWARD 2016」もこのGFFのメンバーが抱く「福岡を、いつかゲームの“ハリウッド”のような場所にしたい」という思いをベースに誕生したコンテストなのです。

■超豪華審査員を前に、緊張のプレゼンテーション

今年で第9回を迎えるこのコンテストには、毎年、全国各地から作品のエントリーがあり、今回も多くの優秀な作品が集まりました。今年は昨年までとは趣向を変え、ゲームソフト部門にエントリーされた179作品の中から、特に優れた5作品を手掛けたチームを選出。その5チームに「GFF AWARD 2016」当日、3分間という持ち時間で作品をプレゼンしてもらい、そのパフォーマンスを含め審査員による最終審査が行われました。

応募作品の数やクオリティもさることながら、審査員の豪華さも「GFF AWARD」の“スゴイ”ところ。今年もレベルファイブ代表取締役社長/CEO・日野晃博氏、サイバーコネクトツー代表取締役・松山洋氏、ガンバリオン代表取締役社長・山倉千賀子氏、九州大学 大学院芸術工学研究院 コンテンツ・クリエーティブデザイン部門 准教授・松隈浩之氏をはじめ、ゲスト審査員にはスクウェア・エニックスの齊藤陽介氏、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(旧ソニー・コンピュータエンタテインメント)の外山圭一郎氏(当日はVTR出演)と、錚々(そうそう)たるメンバーが名を連ねました。

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そんな誰もがあこがれる超有名クリエイターを前に、登壇者たちは緊張した面持ちながらも、堂々とプレゼンを披露。中にはプレゼンが終わると会場からどよめきが起きる作品もあり、審査員たちをうならせました。

更に、今年の新たな取り組みとして導入されたのが、地元福岡の学生のチャレンジの機会。「福岡のゲームコンテストでありながら、なかなか福岡から大賞受賞作品が出てこない!」(山倉氏)と嘆いた主催者の“熱望”により、総合学園ヒューマンアカデミー福岡校、KCS福岡情報専門学校、麻生情報ビジネス専門学校という3つの専門学校から有志の学生が集結しモデルチーム「Third Ground's」を結成。福岡のゲーム会社に所属するプロのクリエイターの指導の下で新たにゲームが開発され、その作品に前述の5作品も加わって、会場に集った観覧者の投票によるエキシビションマッチが行われました。

「Third Ground's」の作品『にゃんこストレート』は、4人で遊ぶ対戦型のアクションゲームで、作品のプレゼン時には日野氏、松山氏、山倉氏、そして齊藤氏がステージに上がり、実際にプレイするシーンも。童心にかえって“ガチ”バトルを繰り広げる4名と共に、会場は大いに盛り上がりました!

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■MMORPGはどうなる? 齊藤陽介氏に聞くオンラインゲームのこれから

当日は大賞作品の選考の合間に、ゲストトークライブも開催。前半の齊藤氏による単独セッションでは、自らが手掛ける『ドラゴンクエストX オンライン』『NieR:Automata』の制作現場にまつわる裏話を披露されたほか、若手クリエイターに向けてどうやったら「頑張ること」を相対的に見られるようになるか、というお話もされました。

更に後半では、審査員の5名が再度登場しクロストークがスタート。本来ならば「若手クリエイターに期待すること」などの“台本”があったはずが、大のMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game…大規模多人数同時参加型オンラインRPG)好きを自称する日野氏が「MMORPGの第一人者である齊藤さんから話を聞けるチャンスは滅多にない!」と意気込み、トークのテーマを総入れ替え。まるでゲーム好きの少年のように、MMORPGはこれからどうなっていくのかなど、齊藤氏に質問をぶつける日野氏の姿が印象的でした。

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■そして、179作品の頂点に立つ大賞が決定!

イベントも終盤が近づき、待ちに待った結果発表へ。先ほどの和やかなトークイベントの空気は一変、ピリリとした緊張感が漂う中大賞として選ばれたのは、チーム「Project TAKT」のみなさん!なんと群馬県からのエントリーだったとか。

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プランナーを務めた佐藤悠平さんは「プログラマーが頑張ってつくった作品をどこかで披露したいという思いから、GFF AWARDに応募しました。福岡のゲーム業界の盛り上がりは、群馬にも届いています。今回はモデルチームの参戦もありましたが、こんな大きな大会にモデルチームとして参加できるチャンスのある福岡の学生さんはうらやましいです」とコメント。

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同チームが手掛けた『TAKTRHTHM』は、手をかざしたり振ることで動きを察知するデバイスを使った音楽ゲームで、日野氏も「完成度の高さ、ゲームとしての気持ちよさはプロ並み」と大絶賛。「文句なしの大賞です」と評価しました。

その他の受賞は下記のような結果に。

▼ゲームソフト部門 優秀賞
・チーム名「舞殿」、作品タイトル『斬』
・チーム名「岡 和秀」、作品タイトル『see』
・チーム名「AMG GAMES」、作品タイトル『風船と少年とイソギンチャク、空へ昇る。』
・チーム名「JGZ」、作品タイトル『スマホで鍛冶屋タップスミス』

▼TSUKUMO賞
・チーム名「AMG GAMES」、作品タイトル『風船と少年とイソギンチャク、空へ昇る。』

▼ゲスト審査員賞
・チーム名「舞殿」、作品タイトル『斬』

▼ゲームキャラクター部門 優秀賞
・受賞者:李 炯坤さん、作品タイトル『DEVIL FANASY』

▼エキシビション賞
・チーム名「Third Ground's」、作品タイトル『にゃんこストレート』

 

■「福岡を盛り上げましょう」――日野氏が送る、若手へのメッセージ

受賞者たちに盛大な拍手が送られる中、幕を下ろした今回の「GFF AWARD 2016」。イベントの締めくくりには各審査員から「来年も手に汗を握る作品を待っています」(山倉氏)、「ゲームでもなんでも、好きでい続けることを諦めず、自分と仲間を信じてこれからも努力をしてほしい」(松山氏)など、激励の言葉が送られました。

「ここが福岡であることが大事」と語る日野氏は、最後にこのような言葉でイベントを締めくくりました。

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「福岡には、どこよりもアツくて優秀なのにシャイな人が多い気がするんです。僕らが脅かされるくらい、勢いのある人たちに出てきてほしいと思っています。一緒に福岡を盛り上げましょう」

福岡の、いや日本のコンテンツ産業の未来を担う若手クリエイターが腕を競い合った今回のコンテスト。「GFF AWARD 2016」で受賞したチームの中から、10年後誰もが知る名クリエイターとなる人物が現れるかもしれません。

 

【関連リンク】
GFF(Game Factory's Friendship)ホームページ
http://www.gff.jp/

福岡ゲーム産業振興機構
http://www.fukuoka-game.com/

 

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