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“移住”よりも“引っ越し”ぐらいがちょうどいい!? 福岡移住イベント開催後の、登壇者ホンネ放談

10月26日(水)の夜、ヤフー株式会社東京本社イベントスペースにて、福岡市内企業へのU/Iターン転職をサポートする「福岡クリエイティブキャンプ(FCC)」のイベント「FUKUOKA CREATIVE MEETING」が開催され、約80名の参加者が集まりました。

年を追うごとにFCCへの参加登録者・移住者は増え続け、期待が高まる中で開催された今回のイベント。当日はまず、福岡で60年続く情報伝達企業・株式会社ゼネラルアサヒの稲本浩介さんが講演。福岡の情報アーキテクトとして長く活動を続ける稲本さんが、「WEBクリエイターが知っておくべき情報アーキテクチャ(IA)とは」をテーマに、福岡におけるIAの可能性について語りました。

その後、第2部では福岡移住計画の須賀大介さんの進行のもと、トークセッションを開催。ブランコ株式会社の代表・山田ヤスヒロさん(通称やいぶさん)、GMOペパボ株式会社で広報を担当し、福岡での勤務経験もある今岡佐知子さん、前述・稲本さんの3名をゲストに迎え、福岡で働くことのリアルについて議論を交わしました。

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稲本さんからは「仕事の質は東京でも福岡でもほぼ変わらないはず。まずは来てもらって、肌で感じてもらえばいい」、今岡さんからは「いつか移住したいと思っている人はいますぐ移住したほうがいい」とのエールがあり、やいぶさんからは「福岡を日本のクリエイティブの中心地にしたい」と熱い思いが語られました。

最後に約1時間の懇親会が開催され、イベントは終了。来場者のほとんどが参加した懇親会でも参加者同士の活発な交流が見られ、福岡移住への関心の高さが伺えました。

そして#FUKUOKA編集部は、イベント後でお酒も入り、リラックスした登壇者のみなさんを直撃。当日のイベントについて、また福岡移住の可能性について、さらなるホンネを聞いてきました。


--まずはトークセッションと、その後の懇親会の感想を聞かせてください。

やいぶ 今回の参加者の様子を見て、福岡に対する認知度が着実に上がってる感じがしましたね。

今岡 これまでの移住イベントではあまり会わないような、固い仕事の人が増えてきた印象ですね。もちろんいい意味で、ですけど。以前は移住というと、エッジの立った人が多かったような……。

やいぶ そうそう、「移住」っていうキーワードに反応する人ってアーリーアダプターのイメージですけど、最近はそうでもなくなってきたのかな。だいぶ裾野が広がって、いまは働き方の選択肢の一つとして認知されてきたのかもしれないですね。

今岡 Iターンじゃなくて、Uターンの人も多かったと感じました。

やいぶ 「人口が増えてる」「家賃が安い」「空港との距離が近い」というような福岡の基本情報も、昔はみんな驚いてたけど、今日の人たちはすでに知ってる感じでしたね。

今岡 去年の実績で見ると、移住者の年代は30代前半が一番多く、次いで20代後半です。いつか地元に帰りたいって思ってた福岡や九州の人が、結婚や子育てなどライフステージの変化があって、実際に行動し始めたのかなと思います。

稲本 僕は今回初めて参加したんで前との比較はできないんですけど、イベント後の懇親会が賑わっててよかったなって思いましたね。初めての人と名刺交換して、横のつながりができていって。今日、新しく知り合った人と「来週飲みに行きましょう」ってなったら、福岡みたいな仕事の広がり方が東京でも起こりそうですよね。

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--実際に移住して、みなさんの会社に入社してきた人たちは、どんな様子なんでしょうか?

稲本 プライベートの充実っぷりはすごいですね。写真が趣味らしくて、僕も行ったことのないような九州の奥地まで、しょっちゅう写真を撮りに出かけてるみたいです。サーフィンしに宮崎や種子島まで行ったり。

やいぶ うちに来たふたりも、それぞれ楽しそうにやってるなって思いますよ。二人とも子育てしてるし、飲みに行ったりもしてて、いいバランスでコミュニティに溶け込んでるなと。福岡は、よそ者も受け入れてくれやすいですから。

--やはり東京ではできないことも、福岡でなら実現できるということなんでしょうか?

やいぶ いや、そこは言い方を気をつけないといけないところかなと思います。東京でできなくて、福岡ならできることって、厳密に言えばないと思う。かかるコストが違うとか、レスポンスがいいって違いはあると思いますけど。今の場所から逃げたいから福岡に行くとか、福岡に来たらなんでも解決するみたいなイメージで来られると、ちょっと困るんですよね。

今岡 誰にとっても絶対福岡の方がいいとは、言えないですからね。

やいぶ だってさ、東京で“遊び人”だったやつがそのまま福岡に来たって、僕、自分のパーティに入れたくないもん! せめてダーマ神殿に行って転職してから来てくれないと。(編集部注:ドラクエの例えです)

今岡 ははは。そうですよね。

稲本 地方から東京に行く人が幻想を抱いて行くのと同じように、福岡にも幻想を抱いてるんでしょうね。

今岡 新しい土地への幻想ってみんな抱くと思うけど、福岡は幻想と現実のギャップを埋めやすいと思いますよ。自治体も、他の民間団体も、福岡の街や移住に関する情報発信をしてるし、サポートする制度がありますからね。自分で判断するための材料がいろいろあるので。

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--福岡は「飲みニケーション」で横のつながりが広がって、それが仕事になるとよく聞きますよね。でも飲みに行くのが苦手だったり、コミュニケーション下手な人はどうしたらいいんでしょうか?

やいぶ いや、コミュニケーション下手な人に向いてる街なんて、世界中どこにもないんじゃないですか(笑)。福岡の人だって、みんながみんな社交的なわけじゃないですよ。僕だって、平日の5日間はキャラを作って演じてますけど、土日は家でじっとしてますから。

稲本 そうなんですか?

やいぶ そうですよ。壁に向かって、裸で体操座りしてるタイプです。

稲本 なんで裸なんですか(笑)。

やいぶ まあそれは冗談ですけど(笑)。

今岡 でも何かを決断するなら、何かを捨てることにもなりますよね。自分の中の優先順位をはっきりさせないといけない。賑やかで、モノに囲まれた生活を維持したいんだったら、東京にいた方が幸せってこともあると思います。けど、東京で朝から晩まで働いて疲弊してて、現状に満足してないとか、自分はもっと挑戦できるはずって思ってるなら、福岡の街は受け入れてくれますよね。人と話したり、コミュニケーションを取るのが好きな人だったら、福岡に向いてると思いますよ。

稲本 外からくる人にやさしいですもんね。

--最後に、福岡移住を検討しながらも迷っている人のために、後押しになるような言葉をいただけますか?

やいぶ 僕ね、今思いついたんですけど。“移住”って言葉がちょっと重すぎるから、変えたらどうですか? 福岡移住計画も福岡“引越し”計画とかに。 

今岡・稲本 (笑)。

やいぶ “移住”っていうと、過去を全部清算して、戻れない決意で移ってくるって感じがするけど、もっと気軽に来てみればいいし、ダメだったら戻ってもいいしだから“引越し”ぐらいがちょうどいいんじゃないですか? 例えば恵比寿から谷中に引っ越すのって、違う文化圏に移るからちょっと勇気がいりますよね? それぐらいの感覚で、東京から福岡へも気軽に引越ししてきたらいいと思いますよ。

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ざっくばらんに福岡移住への思いを語ってくれた登壇者の皆さん。福岡が手放しの楽園なわけではない、でもさまざまな比較優位があり、自分次第で応えてくれる街……福岡の地で事業を確立している皆さんならではの、説得力のある言葉を聞かせていただきました。登壇者の皆さんも感じたように、移住イベントの参加者の“属性”も少しずつ変化し、より多くの人にとって移住が現実的な選択肢となっているようです。

次回11月19日(土)のFCCでは、福岡を代表する映像制作会社「KOO-KI」と福岡のクリエイティブ企業が中心になって制作されたCGアニメーション作品「SUSHI POLICE」をテーマに、特別イベントを開催。今後も福岡クリエイティブキャンプと福岡移住計画の動向に、ぜひご注目ください。


【関連リンク】
2016年11月19日(土)開催
福岡クリエイティブキャンプ主催
「福岡へのU/Iターン応援イベント〜話題のCGアニメーション『SUSHI POLICE』を通して見えてきた福岡のCG業界の可能性〜」
http://fcc.city.fukuoka.lg.jp/event/1617/

福岡移住計画
http://fukuoka-ijyu.jp



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