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「福岡をゲームのハリウッドに」 レベルファイブ・日野社長が描く 福岡ゲーム産業の未来

ゲーム産業の先進国である日本では、これまでいくつかの時代を象徴するようなゲームタイトルが誕生してきました。それらの中には、キャラクターが世界の“共通言語”となった作品も存在します。

そして平成25(2013)年夏、ここ福岡市から、新たにゲーム業界に新風を巻き起こす大ヒット作が生まれました。それが、株式会社レベルファイブが手がける『妖怪ウォッチ』です。同社のクロスメディアプロジェクト作品としてリリースされた同作は、ゲーム、アニメ、コミック、玩具、映画などさまざまなメディアで展開。平成26(2014)年には「新語・流行語大賞」のベストテンに選出されるなど、その勢いは未だとどまる所を知りません。

そんな妖怪ウォッチの生みの親であり、ブームの仕掛け人でもあるのが同社代表取締役社長/CEOの日野晃博さん。今回は、生まれも育ちも福岡という日野社長に、福岡の街の魅力をお聞きしました。

福岡は、本当に良い街だと思います。

――レベルファイブは創業以来、福岡に本社を置いていますが、ゲーム業界はやはり東京に大企業は集中しているイメージがあります。それでも福岡を拠点にし続けているのは、何か理由があるのでしょうか?

日野 何も僕は福岡に固執しているわけではないんです。レベルファイブは今、東京とアメリカのロサンゼルスにも拠点を置いていますが、東京でできることは東京で、海外でできることは海外で、というスタンスでプロジェクトを動かしています。

それでも僕が本社を福岡に置き続ける理由ですが、単純に自分が“居心地がいい”からなんだと思います。例えば住環境一つとっても、適度な“都会度”と“田舎度”が両立している。東京に匹敵するほどの遊び場はないかもしれませんが、退屈しないだけのスポットはありますし、特段不便なこともない。むしろ、空港へのアクセスの良さや市内のインフラ面を考えると、東京よりも便利な点はたくさんあります。そう考えると、居心地の良い福岡で仕事をして、生活をすること自体、僕の中ではもはや当たり前なことですし、他所に出ていく必要もないと思っています。本当に良い街だと思いますよ、福岡は。

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福岡のコンテンツ産業の盛り上がりは発展途上

――先日開催されたゲームコンテスト「GFF AWARD 2015」の盛り上がりを見ても、今福岡は、若いクリエイターからも注目を浴びるクリエイティブ産業の“聖地”になりつつあるのではないでしょうか。

日野 そうした盛り上がりの下支えになっているのが、福岡の居心地の良さなんだと思います。街としての気持ちよさがなければ、若いクリエイティブセンスも育たないでしょう。レベルファイブも、社内には東京をはじめ全国各地の人材が集まっていますが、福岡には他地域の人が「働いてもいいな」「移住してもいいな」と思えるような魅力があるんでしょうね。単純な話ですが、住みたくない街で仕事をしたいと思う人はいないと思いますよ。

そうは言っても、福岡はまだまだ。僕らがやっているクリエイティブが目立つと、「福岡は盛り上がっている」というイメージを抱かれるのかもしれませんが、僕からすると福岡のコンテンツ産業の盛り上がりは発展途上です。福岡には人材や若い力が育つ環境など、活かしきれていない資源がまだたくさんありますから、それらをどんどん活用していかないといけない。僕は、福岡をゲームのハリウッドのような場所にしたいんです。そのためにも、福岡にあるゲーム会社がみんなで「もっと面白いものをつくろう」「もっとゲーム業界を盛り上げよう」という意識づくりが欠かせないんだと思います。

【プロフィール】
日野晃博(ひの・あきひろ)さん
福岡県出身。福岡のゲームソフト開発会社でメインプログラマー、ディレクターを経て、子供たちにワクワクしてもらえるゲームを作りたいという思いから、1998年10月にレベルファイブを設立。2005年からGFFの会長を務める。

【関連リンク】
株式会社レベルファイブ
http://www.level5.co.jp/

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